1.ルアーの特徴

ミノープラグ
ルアーの中で最も本物のべイトフィッシュに形状を似せてあるのがミノープラグだ。ボディの前面にあるリップで水を受け、潜りながらアクションする。

水面に浮くフローティング、水中に静止できるサスペンド、自然に沈んでいくシンキングの3タイプがある。それぞれを自分が狙いたいレンジによって使い分けてターゲットを攻めていく。

特殊なミノーとしてボディを2つに分けてつなぎ、後部がよく動くように作られたジョイントミノーもある。

カラーリングはよりベイトフィッシュに似せたリアルな物も多く、魚だけでなくそれを使う我々の目も楽しませてくれる。

テクニック
ミノーのアクションテクニックは他のルアー以上に奥深いものがある。ルアーまかせのノーアクションリーリングはもちろん、ロッドティップでミノーを踊らせるトゥイッチングやリーリングで動きに変化をつけるストップアンド・ゴーなどパターンをあげたらキリがない。


フィールドに出た場合、これらのテクニックを単体で駆使したほうが良い場合もあるが、実際はその時々の活性によってアクションパターンの合わせワザが必要になることも多い。

またターゲットによっては必ずしも「活性が抵いときはスロー」などという定説が当てはまるとは限らない。逆に活性を上げるために激しくアクションさせることもあると覚えておこう。


トップウォータープラグ
トップウォータープラグは水面を逃げ惑う小魚をイメージしており、その名の通り水面で活躍してくれる。水面を割って飛び出す魚の姿が見られるので、ゲームとしての興奮度は抜群だ。ポッパーやペンシルタイプを駆使してターゲットを引きずり出せたら最高の気分を味わえるだろう。

必要な装備とタックルガイド
水面に浮かべると頭を少し上に向けるものが多く、リーリングしても水面でアクションするように作られている。オフショアでの回遊魚やシーバスによく使われ小型のポッパーなどはメッキにも効果がある。

また、その日のターゲットの活性をチェックしたり、激しく水面をアクションさせて活性を高めたりすることもできるので、色々な意味で用途の広いルアーといえるだろう。

テクニック
トップウォータープラグは水面でアクションさせるルアーだ。ターゲットの活性が高い時に表層を逃げ惑うベイトフィッシュを演出してやろう。

最近はフローティングだけでなくシンキングタイプもあり、水中でアワを出しながらアワと音でターゲットを魅了する。フィールドに出る前にロッドティップでアクションさせるアクションは高速リーリングやストップアンド・ゴー、ロッドとワークで操る軽いトゥイッチングや激しいジャークというように多彩だ。

いずれにせよカポッカポッというポップ音とアワや水シブキでターゲットを誘うので、できるだけメリハリをつけて動かす。ストロークはターゲットの種類やその時の活性によって、長くしたり短くしたりしてみよう。


バイブレーション
シンキングとフローティングの2種類があり、一般的にはシンキングタイプが主流だ。
小きざみにバイブレーションしながらラトルサウンドで魚たちに興味を持たせるものが多く、魚の反射食いも誘いやすい。

水深のある場所やボトムレンジ付近を攻めたいときなどに抜群の効果を見せてくれる。
ターゲットはやはりシーバス狙いが多く、港湾やベイエリアなどでのオフショアフィッシングにもよく使われている。

フローティングタイプのものは河口周辺やサーブなどで弱ったヒイラギなどを演出してやる時に使われる。他のタイプのルアーに見向きもしない時にひとりだけヒットの連続なんて事もよくあるので、是非ともタックルボックスに忍ばせておきたいルアーのひとつだ。

テクニック
バイブレーションプラグはヒイラギのような形をしており、そのほとんどがシンキングタイプだ。シンキングミノーと同じような特性だがバイブレーションのほうが沈みが速いため、上層から下層までの幅広い範囲で活躍する。したがって自分が引きたいレンジを決めてカウントダウンしてからリーリングするオーソドックスなテクニックで十分だ。
あえて言うならばノーアクションのスロー及びファーストリーリング、そして沈めた状態で大きくジャークさせフォールでバイトさせる(食わせる)といったジャークリーリングのテクニックがある。

フローティングタイプはサーブでの効果が高く、表層をスローでヨタヨタと漂わせるようなアクションが一般的だ。


2.ジグ
ジグはソルトウォータールアーフィッシングの中でも一番用途が広く、ショアからオフショアフィッシングまでのすべてをカバーしてくれる。金属ボディにフックを付けただけの単純な構造なのだが、トップからボトムまで幅広く探れるのでとても重宝だ。

そのまま沈めてボトム付近のターゲットを狙えば魚が、そのまましゃくり上げてくれば中層の回遊魚などにも有効だ。また、表層のナブラ狙いなどでキャスト直後にファーストリトリーブすればこれも攻略できる。

すなわちこの使用レンジの幅広さが限りないソルトルアーの可能性を発掘してくれるというわけなのである。

テクニック
ソルトルアーでのジグの基本テクニックはファーストリトリーブだ。表層のナブラを狙うときは着水直後いっきにリーリングしてくる。

それでもヒットしない場合にはナブラの下側にこぼれてくるベイトフィッシュを捕食していることが多いので、こんな時にはジグを少し沈めてナブラの下をリーリングしてみよう。たいていの場合はこれでヒットするはずだ。状況によっては小きざみなトゥイッチングを加えてみてもいい。

中層を狙うときは激しいバーチカルジギングだ。沈めたジグをおもいっきりリズミカルにしゃくり上げてこよう。ガツンという手ごたえと共にロッドは動かなくなるはずだ。またボトムを攻めるときはボトムバンピングで攻略しよう。


スプーン
湖に落としたスプーンにトラウトがアタックしたのがルアーの初めと言われており、スプーンはルアーの元祖とも言えるだろう。ソルトウォーターでスプーン?と思われるかもしれないが、ヒラヒラと動きアピール度が高いので意外なほどよく釣れる。

ボディカーブや幅、厚みなどによってレンジを狙い分けられる。海ではファーストリトリーブで表層の魚を釣ることもでき、小魚が逃げ惑うように水面をスキッピングさせるとたまらなくなった魚は水面に背中を出しながらルアーを追ってくることもある。

トップからボトムまで幅広く使えるのがスプーンの特徴である。ただし、海用に作られているスプーンはほとんど無いので、フックを強いものに交換したほうが安心だ。

テクニック
細身のもの、幅広のもの、それぞれの用途に応じてテクニックを選択するのはフレッシュウォーターと同じだが、違うのはそのアクションのつけ方だ。ちょっと特殊なワザを知っておくとソルトウォーターでは役立つ。

例えば魚が表層に姿を見せてベイトフィッシュを追っていたら着水と同時に高速リーリングに入る。するとスプーンは逃げ惑う小魚のようにピョンピョンと水面を飛び跳ねる。
このテクニックをスキッピングと呼ぶ。ジグよりも確実に小魚の動きを演出することができ、エキサイトしているターゲットはすぐに追いかけてくるだろう。
また、ジャークさせながらのフォーリングも、スプーンの待つ独特のキラメキを発揮さ
せるので覚えておきたいテクニックだ。


スピナー
スピナーはボディにつけられたブレイドと呼ばれる羽根がクルクル回り、そのキラメキが魚たちを引きつける。

海でスピナーを使う人は少なくなったが、これはゲームスタイルの傾向がパターン化してきたためで、実際には必殺ルアーになるときも。カサゴ、メバル、メッキ、カマス、シーバス…etc・フックさえ耐えられればシイラたちのような回遊魚だって釣れるのだ。

スピナーはブレイドの幅が広いほど水の抵抗を受けるので浮き上がりやすく、逆に幅が狭ければ浮き上がりにくい。当然沈むスピードもこれに比例するので、自分が持っているスピナーでどのくらいのレンジを攻められるのかを知っておけば無駄なルアーローテーションをしなくてすむ。

テクニック
スピナーといっても最近のソルトルアーマンたちはほとんど使わないが、海でルアーが使われ始めた頃はカサゴやメバル、スズキやサバなど多彩なターゲットを釣ることができ重宝されていた。

確かに当時はルアーの種類が少なかったのだが、それ以上に安価であったことが魅力だったのだろう。アクションは特に必要なく、ターゲットがスレてルアーのサイズを落としたい時などに有効だ。
目新しい物には反応したがるターゲットも多いので、あまり使われていないスピナーは実は必殺ルアーなのだ。

リーリングを途中でストップしてスピナーを沈めて、レイドをキラキラと光らせたり、引くスピードを途中で変化させても有効だ。


ソフトルアー
ソフトルアーとはワームやグラブなどのように柔らかいルアーの総称だ。ミミズのようなワーム、昆虫の幼虫を模したグラブ、エビそのもののシュリンプというように、様々なパターンの物がある。

ソフトルアーは通常ノーシンカーで使うことはほとんど無く、ジグヘッドやスプリットショット(ガン玉)で沈めて使う。


ポイント
形状やレンジによってウエイトを変えてやれば自由自在に使うことができるので、便利なルアーのひとつだ。

水面で捕食しているような状況の時にはノーシンカーで水面をゆっくり引き、状況によってはトゥイッチングで存在をアピールする。

魚を狙う時に海底で小さくジャンプさせれば飛び付いてくる。カサゴ、メバル、シーバスなど多彩なターゲットに効き、スレた時でも釣りやすい必殺ルアーだ。


テクニック
ソフトルアーというと普通はジグヘッドやスプリットショットを使い沈めて操作することが多い。しかし表層にしか興味を示さないような状況下ではそうも言ってられない。

こんな時にはフックのみのノーシンガー(オモリなし)で表層をごくゆっくりとリーリングしてくる。すると意外と簡単にヒットする。もちろん水面下で捕食していればジグヘッドを使ったスローリーリングで構わない。

根魚狙いではキャストして底をとった後、ズルズル引きやボトムバンピング(海底でルアーを踊らす)が基本テクニック。特にカサゴは上から落ちてくるものに興味を示すので堤防のヘチヘの落とし込みが効く。またゴロタ磯の穴釣りでは丹念に足元をじっくり狙うのが一番だ。

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