1.マナーとエチケット
身近な釣り場として人気の高い防波堤は、いつもたくさんの人が集まっている。しかも、ファミリーフィッシングやビギナーから、大物ねらいのベテランまで、目的や技術の異なる人々が集まるので、混雑によるトラブルに加えて、思わぬトラブル、事故が起こる。
ここはひとつ、いつも初心忘れるべからず、マナーとエチケットはしっかり身につけたい
①荷物を広げすぎない
②持ち帰らない魚や毒のある魚を放置しない
海釣りに外道はつきもので、それが食べられない魚であることもしばしば。そういう魚をまるでゴミのように陸上に投げ捨てたり、家に帰って捨てるだけなのにキープすることは避けたい。また、毒のある魚など危険な魚は特に陸上に放置することは絶対避けなければならない。
たとえそれが死んだ魚であっても毒があることにはかわりないのだ。
③ゴミは持ち帰る
釣り場だけでのことではないが、日本人はゴミを捨てることをなんとも思わない傾向がある。できればきれいな釣り場で釣りたいと願うのはみな同じだろう。そのためには釣り人各人がゴミを出さないように心がけたいものだ。また不必要になった釣り糸やビニールは釣り場の美観を損ねるだけでなく、そこに生きる生物たちにも悪影響をおよぼすことになる。
ゴミを減らす手段としては、市販の仕掛けなどのパッケージは出発前に処理してくると持ち帰るゴミの量はそうとう減るはずだ。
④消波プロックでは万全装備を心掛ける
⑤高波の日は、釣行しない
⑥雷が鳴ったら釣りは中止する
⑦稚魚や小魚は放流する
⑧仕掛けは自分の前へまっすぐ投げる
⑨投げる時は周囲の安全を確認
⑩混雑してしる釣り場へ入る時はひと声かける
⑪混みあう場所で何本もサオを並べない
⑫高波の日は、釣行しない
⑬雷が鳴ったら釣りは中止する
⑭立入禁止区域には入らない
釣り人がほとんど入らない立入禁止区域は魚もスレず好釣り場となっていることが多い。しかし、立入禁止になっているのには訳があり、たいていの場合は危険箇所である場合が多い。
万が一そういう事故を起こしても、誰も責任をとってくれないうえ、他の釣り人には嫌な思いをさせてしまうことになる。安全に釣りをするということは釣り人としての最低のマナーだ。
⑮割り込みをしない
自分のポイントではまったくアタリがないのに、近くのポイントでは入れ食いになっているということがある。釣れないよりも釣れた方がおもしろいに決まっている。しかし、割り込んでまで釣果を得ようとするのはいただけない。割り込また方が嫌な気持ちになるのは当然だ。
また、釣り人が多い釣り場であるにも拘わらず、たくさんのサオを並べ釣り場を占領することも釣り人のマナーに反することだ。
⑯オマツリは気持ちよく対処したい
船釣りではどうしてもオマツリがおきてしまう。それが入れ食いの時だったりすると、お互い険悪なムードになり、楽しい釣りがぶちこわしになってしまうこともしばしば。そんなときお互いに謙虚な気持ちを忘れなければそれほど問題は大きくならない場合も多い。オマツリはつきものだと割り切り、快く対処したいものだ。
お祭りのマナーの徹底分析
その、お祭りのときのマナーを話しておきましょう。お祭りになる原因はいろいろあります。
フライとかマナーだと、人のラインを見ずに投げたり、思ったところに投げられないとか、船釣りでもオモリが違うとか、底立ちができずにいつまでもひきずっていたりとか。下手なやつが原因になることは確かなんですけれども、お祭りのときのマナーはお互いが謝ることです。
2.釣り場でのマナーとモラル
つまりマナーやモラルについて考えたい。これもいまや人間関係だけではなく、環境問題も含む大きなものにならざるをえないのだ。
まず、釣り場へ行くまでだ。ここでたいていの人は車を使うだろうが自動車から出てくる排気ガス、騒音の問題が浮上する。これは極力ないようにしたい。アイドリングを不用意に続けることは資源のムダであり、静かな早朝ならば車の音ばかりか人の声までも近所に響き渡る。暖気運転も実は現代日本の精度の高い車と良質のオイルでは不要といっていい。
続いて釣り場へ着いた場合。ここで出てくるのが駐車の問題である。完備された公共駐車場があればよいが、周辺住民の方々に迷惑にならないように止めるのは当然だが、「どの程度が迷惑なのか」というのが問題だ。
知り合いなら許せても、見知らぬ他人が同じことをすれば腹が立つのは日常よくあること。気を遣いすぎるくらい気を遣っても足りないことさえある、ということを心に留めておきたい。
また、かならず駐車スペースで出てくるのがゴミ問題。誰かが捨てたゴミを核に続々とゴミが集まる。しかしもともと回収するシステムなどないのだからそのまま放置され、やがてその場所は駐車禁止となる。
捨てるのではなく、拾って適正に処理をするくらいでちょうどいいのかもしれない。ちなみに最近の若者には、出たゴミをバラバラに放置することを「置いた」といい、まとめて処分することを「捨てた」というようなヘリクツを言う人もいるが、もちろんそんなことは通らない。
コンビニの駐車場等でよく見かける光景だが「おかたづけ」ができないのだから、シツケのできていない幼児並みといわれても仕方がない。釣り場ではコンビニのように掃除などしてくれないのだ。
そしてボートを利用する場合。このとき気をつけたいのが岸にいる人との関係だ。ボートに乗っている側は一瞬でも、岸にいる人にとって見れば次々と通過していく腹の立つ集団の1艇である。
それも、有無を言わせず通過していくわけで、避けようもない。にらみつけられたのを見つめられていると勘違いして手など振ったりすれば、相手の怒りは頂点になる。
まして、釣りのジャンルが違えば、これはもうトラブル発生だ。もちろんエンジンからは排気ガスが放出されている。
いや、エレクトリックモーターでも、そこへ充電する電気は発電所が作っているわけだから無公害ではないが、直接水を汚染する構造にはなっていない。飲料水として使われている水域では、気を遣った方がいいのは言うまでもないだろう。
とは言っても、徒歩で岸から釣ればいいかというとそうでもない、先程の駐車問題と似た問題が多発する。ゴミを捨てる。田畑のアゼをつい壊してしまう。はなはだしくは畑をつっきる輩もいる。やはりこれもボート同様、自分が通過するのは一瞬でも、その土地の持ち主から見れば「またか」となるのである。
人間はさまざまな立場の、さまざまな考え方の人がいる。それを知って、どう折り合いをつければいいのか、きちんと考える。これがモラルであり、マナーの基本である。
汚染物質などについてもそうで、自分は一瞬でも、その総量はとてつもないものになっている。それをまとめて身に受けてしまう人もいるのだ。当然、自分がその身に受ける立場にならないとは限らないのも「環境問題」という社会問題の大きさゆえである。
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