1.渓流でオイカワを釣る方法や特徴・注意点など


オイカワ釣り
・地方名/ヤマベ、ハエ、ハヤ、ハイジャコ、ハス、シラハエ、ジンケンなど
・分布/東北以南(沖縄諸島を除く)
・釣り場/河川の下流・中流、湖沼

オイカワは里を流れる中流城で1年をとおして釣れる魚。
仕掛けはシンプル、テクニックは不要、そして数が釣れる
子供にはじめての釣りを体験させるには、もってこいといえるのがオイカワ釣りだ


都市近郊を流れる川の中流域。自宅から歩いていくこともできる、こんな身近なところでも、魚は元気に泳いでいる。下流域ではコイ、中流域ではオイカワ。オイカワは関東地方ではヤマベ、関西地方ではハエと呼ばれて親しまれている魚だ。そして上中流から河口をとおして、関東地方ではハヤと呼ばれるウグイが棲んでいる。

これら身近な川の住人のなかでも、清流に棲むオイカワは全国的に人気がある。地方によってハイ、シラハヤ、アカバヤ、ハエジャコ、ジンケン、と呼び名がいろいろあることも、人気のほどを現している。まずは、このオイカワにターゲットを定めてみよう。

オイカワは一年中釣れる魚だが、関東地方では春先の数釣り、関西地方では寒バエ釣りといって、冬の大型狙いが盛んである。子供といっしょに、気軽に楽しみたいのなら、数が釣れる春と秋が一番のシーズンだ。

振り出しザオにウキを使ったシンプルな仕掛けでもたくさん釣るにはやり基本的な技術が必要になる。サオの選び方に始まって、道イト、ハリの選び方、イトの結び方といった道具にかかわる技術。流れの読み方、エサの付け方などのテクニック。これらを、ひとつひとつ覚えながら、釣りを楽しもう。

オイカワ釣りで身につけた技術は、ほかの釣りでも必ず役に立つ。釣れたオイカワは水槽で飼ってもいいし、料理しておいしく食べてもいい。持ち帰らないのならその場で川に返してあげよう。相手が生き物であることを肝に命じ、むだに殺すことだけは絶対に避けてほしい。

春先の産卵期になると、オイカワのオスは、虹色に輝く婚姻色に染まる。そのかれんな姿を目にしっかりと焼きつけて、子供が生き物の美しさ、素晴らしさに気づいてくれれば、はじめての釣りは大成功。次の機会を楽しみにしてくれることだろう。


散歩気分のスタイルで行けるのがオイカワ釣りのいいところ。穏やかな日なら防寒具も不要だ。ただし、護岸されていない岩だらけの川岸を歩くようなときは、足元をしっかり固めておきたい。歩きながらの釣りになることが多いので、荷物はできるだけコンパクトにしよう。手にはサオだけを持つようにするのが理想だ。

2.特徴
5~8月の産卵期以外は背部が淡褐色で腹部が銀白色だが、産卵期になると雄は体側に鮮明な青緑色と赤桃色の婚姻色が現われる。また、雄の背ビレ、腹ビレは雌よりも大きい。生息地は河川の下流域から中流域の流れの緩やかな浅瀬や小石などがあるトロ場などに多く生息しており、湖沼にもいる。

水生昆虫や水面に落ちた昆虫、動物性プランクトンなどを捕食する。1年で約1Ocmになり、2年で約12cmになり成魚になる。

最大で16~18cmになる。関東以西の本州、北陸四国の一部、九州に自然分布していたが関東以北、東北地方に移殖したことにより、北海道、沖縄諸島を除く日本各地で見られるようになった。

骨が固く、内臓に苦味があるのであまり好まれないが、下処理をして揚げものや天ぷら、雀焼きなどで調理される。


仕掛け・エサ
オイカワ釣りは釣り場の川相によって、いろいろな仕掛けと釣り方があります。それらの中から、一般的な立ちウキ仕掛けと流れが速い清流の瀬に適したフカセ仕掛け、そして、ゆったりした流れや湖沼向きの多段シズ仕掛けというウキ釣りを紹介しましょう。

立ちウキ仕掛けは清流の速い流れの瀬以外、どこでも通用するポピュラーなものです。
フカセ仕掛けは玉ウキ1個か2個に軽いガン玉オモリを付けただけで、水深20~30cmほどの浅瀬をねらう場合には、オモリを外してしまうこともあります。

一方、多段シズ仕掛けはアタリの感度がよく、最新のスタイルです。初めて試してみるには、多段シズのフルセット仕掛けを買い求めるといいでしょう。

エサは、清流ねらいなら川虫が一番です。川虫が取れない時期もありますから、川の下流域や湖沼を問わず、万能エサとしてサシを常備することをおすすめします。場所によって寄せエサをまくと効果的です。また、多段シズ仕掛けには練りエサ、寄せエサの組み合わせがかかせません。


3.釣り方
川の中下流域をねらう場合は、少しでも流れの変化がある個所が好ポイントです。清流の釣りなら、瀬の中を転々と探り歩きましょう。
一方、多段シズ仕掛けなど寄せエサを用いる釣り方ではポイントを絞って、魚を寄せることが大切です。しかし、魚をパラしてばかりいると、オイカワの警戒心が高まってパッタリと釣れなくなるので注意してください。

他の渓流魚同様、ウキ、ミャク、毛バリ釣りの他にアンマ釣りといわれる独特な方法がある。ウキやミャク、毛バリ釣りは流れの緩やかな浅瀬や卜口場などを軽めのオモリを使用してエサを流れに合わせて流せばよい。

アンマ釣りは夏期にされる釣り法で竿を下流に向けて竿を水中に入れて、足で底をかき回し水を濁らせて釣る。毛バリ釣りはその河川の水生昆虫に似たものを使用するか、朝、タマズメに水面を飛んでいる昆虫をよく観察して選択するとよいだろう。

タマズメによくハネが見られるが、これは水面近くを飛んでいる昆虫を捕食しているから……。

サオは振り出しザオを用意する。
長さは3~5mの間で、体力やポイントに合わせよう。柔らかめの渓流ザオやグラス製の清流ザオがおすすめだ。できるだけ軽いものを選ぼう

もちろん、ほかの釣りにも使える。オイカワ釣りの仕掛けにはさまざまなものがあるが、はじめはウキ釣り仕掛けがいいだろう。仕掛け図を参考に準備しよう。


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