1.サヨリ

・地方名/ハリウオ、ヤマキリ、サイヨリ、タチナガ、ハーイコ、カンヌキなど
・分布/日本各地(南西諸島を除く)
・釣り場/ 防波堤磯河口

スラリと長く、すきとおるような美しい魚体で、下アゴから細く長く突き出たくちびるはホンノリと紅をさしたように赤く、美人魚といったところでしょうか。堤防で釣りをしていると、水面近くを数尾の群れて泳いでいるのをよく見かけるはずです。

内湾の堤防で釣れるのは小型で、俗にいうエンビツサヨリが多く、外海に面した地方では30cmぐらいの大きい型が多いものです。
4月から7月にかけて沿岸近くの海藻に産卵します。
寒いときほど、大きいサヨリか釣れるので、型ねらいは冬から早春が適しています。

特徴
体長は細長く、大型のものはサンマに間違うほどである。口は受け口で下アゴが細長く伸びており先端が赤くなっているのが特徴。体色は背部が青がかった暗褐色で腹側は銀白色できれい。

近縁種には下アゴがサヨリより長く先端が黒褐色のクルメサヨリとこくはんもん体側に4~9個の黒斑紋のあるホシサヨリがいる。サヨリは最大全長で40cmにもなるが他の2種は20~25cmと小さい。

沿岸の表層を群れているが春から夏の産卵期に浅場に寄ってくるので堤防や磯河口でも簡単に釣れるようになるが、釣り期は地方によって異なる。

ちなみに千葉県外房地区では12月ころから4月までになり、東京湾から神奈川県横浜地区では10月から3月ぐらいまで釣れる。身は白身で淡白でさっぱりしているので刺し身や塩焼きにすると美味しい。

習性
沿岸の穏やかな堤防のまわりや浅い岩礁地帯の上層、河口周辺を好んで回遊している。潮にのって移動するので、絶えず潮の流れを重視することが大切だ。

釣り方
サヨリ釣りの仕掛けは各地さまざまなものがあるが、基本的には群れが岸から離れている場合は飛ばしウキを使用した遠投になる。

仕掛けを群れより後方に飛ばし、リールを巻いて静かにエサが群れの中に持ってくればよい。逆に岸近くの場合はシモリウキ仕掛けを使用し、アミコマセをまき群れを散らさないようにすれば数釣りができる。

付けエサはアミ、オキアミ、青イソメ、ゴカイを小さく切ったものやハンペンを使用する。釣れるとウキが左右などに動いたり、仕掛けの近くでハネをするので解りやすい。
ハリ掛かりしたら軽く合せ、すぐに群れから離したい。

また、仕掛けをあまり遠投すると近場にいたサヨリが遠く離れてしまい、遠投できる人だけが釣れるといったことになるので飛ばしすぎには注意したい。

2.サヨリ釣りの用具選び
サヨリを釣るには、大別して2通りの釣り方があります。堤防まわりに寄っているサヨリには、5mぐらいのノベ竿で釣るウキ釣りがとても簡単です。しかも、効率よくサヨリを釣ることができます。

ウキ釣りに使うノベ竿は、少し硬目で先調子の軽い溪流用の竿が好適です。
もう一つの釣り方は、リールを使って投げて釣る方法です。足場の高い堤防や、ポイントが速いときに用います。

リール釣りには、オモリ負荷1~2号の磯竿で長さは5m前後がよいでしょう。あるいは4mぐらいのやわらかい投げ竿でもかまいません。
飛ばしウキ、コマセカゴを併用するときは、むしろ一般の投げ竿のほうが操作しやすいものです。


サヨリの料理方法
サヨリはサンマをさらに細長くしたような体形で、青白く透明感のある美しい魚です。
脂肪が少ないので、寿司ダネ、刺し身、酢の物が合った料理ですが、これはエンピックラスのサヨリでは無理です。小型のものは焼くか、頭部と尾、腸をとり、椀ダネにする吸い物が合っています。

傷みがとても早いので、釣り上げたらすぐにクーラーへ入れましょう。
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