1.活きエサはどこからやってくるのでしょうか

意外と知らないゴカイなど活きエサはどこから仕入れているの
活きエサはどこからやってくるのでしょうか
釣具店に行くとアオムシやゴカイ、ホンムシ、シラサエビなど……、実にたくさんの釣りエサが売られている。

普段なにげなく買って使っているこれらのエサがどこからやってきているのか?と疑問に思ったことがある人もいるのではないでしょうか?ここでは一例を紹介して疑問を解決します。


ゴカイの種類について
大きく分ければ、イソゴカイ、チロリ、アオイソメ、イワイソメ、アオコガネ、フクロイソメ、エラコ、これらの釣りに使われる餌は全てゴカイの仲間です。
その中でゴカイ綱イソメ目イソメ科、ゴカイ綱イソメ目ゴカイ科、ゴカイ綱イソメ目チロリ科、ゴカイ綱ケヤリ目ケヤリ科などに分けられています。

ちなみに、ウミケムシも大きく分けた場合はゴカイの仲間です。

ということで、それぞれ生態が違うだけで、分類的には似たようなものということです。

2.海で使うエサの一覧表
スナイソメ、ジャリメ、イソゴカイと呼ばれ、釣具店で買うことができ、軟らかく、魚が吸い込みやすいです。

アオムシ
アオムシは「朝鮮ゴカイ」という別名があるように日本近海には生息しておらず、中国や韓国からそのすべてを輸入しています。中国などから輸入されたアオムシは問屋に入った後、各釣具店へと流れていきます。

現地でのアオムシの採取は、掘り子が天然物を掘る場合と養殖物の2通りあり、現在では大量生産可能な養殖が盛んにおこなわれています。

イシゴカイ
イシゴカイは別名「日本ゴカイ」と呼ばれるように日本各地の沿岸にも天然物が生息していますが、釣具店に並ぶもののほとんどは養殖されたものです。四国では香川県の小豆島や高知県で養殖がおこなわれています。なので、基本的には養殖業者から買って仕入れています。

昔は掘り子が堀ったものを買い取っていたこともありますが、安定した供給を求めた結果、今では養殖物がメインとなっています。ただ、近年は養殖業者がどんどん減っているのが現状です。

ホンムシ
釣具店で売られているホンムシは基本的には天然物です。天然物といっても国内で獲れたものと海外から輸入されたものがあります。

ホンムシは飼育が難しく、出荷できるまでに時間がかかって採算が合わないこともあり、ほとんど養殖されていません。その流通量の少なさがホンムシが高い理由なのです。

アオイソメ
釣具店で買うことができる海釣りの万能エサです。「細・中太・極大」などサイズ別に売られています。

イワイソメ(イワムシ)
体液の匂いによる集魚力が高いとされています。表面が丈夫でハリから外れにくいのが特徴です。

モエビ
釣りエサとして使われる淡水のエビです。

カタクチイワシ
最大で18cmほどに成長するイワシの一種。肉食魚のエサとして生きた状態で使われます。

オキアミ
体長3~5cmになる大型のプランクトン(甲殻類)。海釣りの万能エサ。ハリにつけたり、寄せエサとして使います。ブロック状に冷凍したものや、つけエサ用などいろいろなタイプが釣具店で買えます。

アサリ
釣り用のアサリが釣具店や乗合船で買えます。
釣れる魚=カワハギ

カニ
大小さまざまなカニが釣りのエサとして使われます。
釣れる魚=クロダイ、タコ



魚やイカの切り身
魚やイカを短冊形にカットした切り身をエサにします。あまったエサは冷凍保存できますよ。
釣れる魚=カサゴ、タチウオ、マダイなど

ラッキョウ
イイダコ釣りの仕掛け(テンヤ)にセットします。エサというよりはルアー的な使い方です。
釣れる魚=イイダコ

アカムシ
ユスリカの幼虫。淡水の小もの釣りで使う万能のエサ。釣具店で買えます。濡れた新聞紙などで包んで乾燥しないように保管します。
釣れる魚=マブナ、タナゴ、モツゴ、オイカワ、ヨシノボリなど

シマミミズ(キヂ)
川、湖、池どこでも使える万能のエサ。ハリにつけると黄色い体液を出すことから黄血(キヂ)と呼ばれます。釣具店で買えます。
釣れる魚=マブナ、モツゴ、ヤマメ、ウグイ

ドバミミズ
フトミミズ系で大型になります。釣具店で買えます。湿地や森の落ち葉を探って取ることもできますよ。
釣れる魚=ウナギ、コイ、ナマズ

サシ
ハエの幼虫。エサ用に養殖されたものが釣具店で買えます。
釣れる魚=ワカサギ、オイカワ、ウグイ

ブドウムシ
ブドウスカシバの幼虫。ブドウ農園にとっては害虫。釣具店で買えます。
釣れる魚=渓流のイワナ、ヤマメ、アマゴ、ニジマスなど

川虫
水生昆虫の幼虫全般のこと。川底の石や沈んだ落ち葉などについています。川釣りの定番のエサ。
釣れる魚=オイカワ、ヤマメ

クロカワムシ
こちらも川虫の一種でトビケラの幼虫。日本にはトビケラの仲間が300種類ほど生息しています。川底の石に小石で巣を作って生息します。体長1~3cm。
釣れる魚=ニジマス、ヤマメ、オイカワ、ウグイ


野生のゴカイは生息条件が厳しく採取が難しく、適合する場所が少ないため非常に採取ポイントが限られます

事前に情報がない場合は地元の漁師さんや釣り師の人に情報を聞いて場所を教えてもらう方法が一番早いです。ですので部外者が適当に掘ってもまず出て来ません。

あと採取ポイントですが、ゴカイの別名は「石ジャリメ」なんて呼ばれています。名前通り生息地は砂場(砂利目)で多少目の粗い砂の多い河口地帯当りの砂場が多いんです。

3.ゴカイを掘って手に入れる方法
地元の釣具店や狙った釣り場の釣り師さんから情報をもらってそこを掘るのが一番の近道です。ゴカイは群れを作るので取れる所からは山の様に取れます。

潮干狩りをした事は有りますか?
取り方はアサリと同じです。穴を掘って横方向に堀進んで下さい。
生殖場所もアサリと同じ、ゴロゴロした石の間の砂地です。
ゴカイは浅い場所を、イソメは深く掘らなければ出会えません。

最後に河口で採取するのはお勧め出来ません、水ゴカイと呼ばれ身が軟らかく、釣りの餌には不向きです。

ゴカイは河口の汽水域で葦等が自生し干潮時に砂浜が露出する場所で小さな穴がある所をスコップ等で掘り起こして採取します。
イソメは大半が輸入されていますが房州地方には岩イソメが唯一生息しています。
残念ながら漁業権とか環境保全から一般人の採捕が禁止されています。

イソメ類はその生息場所を理解していないと取れません。しかも、職業的にとっている場合もあるのでなかなかいいのは取れませんよ。砂泥地にはゴカイが、イソメは岩の間ですとか、石のした、イガイの塊の中など種類によっていろいろな所に住み着いています。ただ、取れる量は微々たる物です。

同じようなところにはカワゴカイ(類)もいますが、それらも普通に餌になります。重要な点ですが、地域や漁協によっては、ゴカイ類の採集を禁止しているところもあります。
漁協に直接問い合わせたり、海岸にある注意書き看板などをよく読んで採集して下さい。

もし情報が無い様なら普通に買うのが正解かもしれません。
時間と手間を考えるとこの方が良いかもです。


4.上手なエサの取り扱い
生エサはルアーと違って鮮度が命。とくに生きているものを死なせては効果半減です。コマセにしろ腐らせてしまっては、臭くて臭くて使う方がたまりません。
そこで、エサに応じて、上手な扱い方を覚えておきましょう。

釣りのシーズンは何といっても、晩春から夏。そして秋(4~12月あたりまで)と、比較的気温の高い時期です。淡水釣りの万能餌であるサシは、ギンパエの幼虫をサパの内臓を使って人工増殖したもの。サパムシが省略されてサシと呼ばれています。

夏など、これを使い残したり、前もって購入して、常温のままで保存しておくと、急速にサナギになって使えなかったり、やがては成虫のハエとなって飛んで逃げていってしまいます。
したがって釣具店のように冷蔵庫、それも野菜室に保存するのがベストです。

キジ(ミミズ)は冷蔵庫に入れずに済みますが、これも脱走の常習犯。高温や乾燥に弱く、容器を密閉すると死にますから、黒土と水分を補充しながら、日陰に保存します。プラスチックの飼育箱なら二重に入れておきましょう。

釣り場でも同様にエサへの配慮が必要です。シロギスやハゼ釣りでジャリメやアオイソメなどを使う場合も、ピンピンとした活きの良さ、動きや色ツヤが大事なので、暑い砂浜や堤防に放置せず、使う分だけを小出しにします。

この場合、氷を入れたクーラーボックスにしまっておくのですが、氷にじかに当たると弱ったり、凍死したりしますから、容器ごと新聞紙などで包んでおきます。
また、エサ入れに木箱を使うと、適度な断熱効果があり、水分も保ってくれるので、活きの良さも保持できます。

オキアミやアミエビなど使う場合も同様です。冷凍されて販売されているため、溶けると変色したりします。傷みも早いので、こまめに取り出して使う習慣を身につけましょう。
冷凍アミを素早く溶かすには目の細かいネットに入れて、海水にひたすのが一番。ザルなどでも代用できます。

練りエサは粉末に乾燥させて袋入りになっており、保存には便利です。
パーゲン品を買い占めるのも手ですが、虫が付いたり、カビが発生したりして変質しますから、短期間で使い切る分だけ購入するのが賢明でしょう。
練りエサを作る際には、砂糖や、ウイスキー、ブランデーなどを小量混ぜると効果的です。
また、ミミズに日本酒を吹きかけると、色ツヤが良くなると主張する人もいます。


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