1.釣り場での患者が発生!事故の応急処置をケースごとに紹介

釣り場では、思わぬ事故に直面することもある。そして、応急処置を知っていればなんでもなかった小さな事故が、大きな事故に変わることもある。

釣り場での悲惨な事故を防ぐためにファースト・エイドは知っておいてもらいたい。専門的なことは知らなくても、最低限の知識だけはもっていてほしい。

魚の毒ひれに刺されたら
ヒレに毒をもつ魚に刺されると、ものすごく痛い。意識を失う場合もあるほどだ。もし刺された場合、トゲが皮膚の中に残っていればまず取り除く。患部を43~48℃のお湯に30~90分つけておくと分解する毒もある。しかし、これはあくまでも応急手当なので、なるべく医者にみてもらうこと。

熱射病にかかったら
夏の強い日差しで日焼けしすぎ、真っ赤になって痛い思いをすることは多い。こうなるとやけどと同じ状態なので、日焼けもほどほどにしたい。しかし、さらに日焼けをしたり、炎天下にいることで、熱射病になることもある。

ひどい場合は、皮膚が赤くなり、体温は40℃を超え、意識を失うこともある。かなり危険な状態だ。もし熱射病にかかったら、冷水をホースでかけたり、氷を用いたりして患部をすぐ冷やすことである。

同時に救急車を呼ぶなどの手配もする。気持ちいいからといって、夏に日焼けしていない肌を長時間露出するのはやめよう。つばの広い帽をかぶり、風通しのよい長袖シャシと長ズボンを着用することだ。

虫刺されの予防と対策
夏の釣り場には、蚊やブヨ、ハチ、アブなどがいる。できるだけ快適に釣りを楽しむためにも、危険性のある場所に行くなら、肌をなるべく露出しないなどの対策はしたい。

蚊やブヨは防虫スプレーである程度防げる。ただし、夏は汗で流れ落ちるので、定期的に塗ることで効果が発揮される。ハチやアブなどには防虫スプレーは効かない。近くに来たら逃げるなどするしかないが、もし刺されてしまったら、抗ヒスタミン剤入りの薬用軟付を塗るのが最も効果的である。ぜひ用意しておこう。

ケガをしたら
かすり傷程度のものならいいが、出血がひどい傷には応急手当が必要である。
まず、傷口の上から清潔な布を当てて直接圧迫して出血をコントロールする。適当な布がなければ手で直接行う。

動脈出血を起こして、直接圧迫法が効かない場合は、直接圧迫法とともに傷の心臓側に近い延長線の動脈を手で押さえて止血する。
出血のコントロールができるまで、これらを繰り返す。重症のときは、同時に救急車を呼ぶこと。

おぼれてしまったら
ないかひどくせき込んでいるときには、チョーキングを行う。
患者の背後に回って両腕をへその少し上に回して手を組み、上へ絞り込むように力を入れる。異物が取り除かれるか、患者が意識を失うまで繰り返す。
呼吸がなかったり心臓が止まっていれば、人工呼吸や心マッサージを行う

2.人工呼吸法
呼吸をしていない患者は、アゴを軽く上げ気道をまっすぐにして空気の通りをよくしてやる。これでも呼吸がない場合、すみやかに人工呼吸を行う必要性がある。

脳に酸素が行かない状態が長くなればなるほど、危険な状況になる。人工呼吸を早く開始することで生存率も高くなるのだ。つまり、釣り場で人工呼吸を必要としている人がいる場合、医者を呼びにいくよりもまず人工呼吸をしなければならないのだ。

ぜひとも講習を受けて体験的に覚えてほしい。医者はそばにいる人に呼んでもらうように頼み、医者が来るか、患者が呼吸を始めるまで続ける。

人工呼吸手順
人工呼吸法の手順は以下のとおり。覚えるには講習会などで実践してみる必要があるが、まずは頭で理解しておこう。

①まず、患者のアゴを押し持ち上げ、気道をまっすぐにし空気の通りをよくしてやる。そして、呼吸の有無を調べる。胸の動き、口と鼻からの空気の出入りを耳と目で確認する。

②呼吸がない場合、患者の鼻を手でつまむ。そして自分は大きく息を吸い込む。次に、患者の鼻をつまんだまま、患者の口を自分の口で覆ってふさぎ、ゆっくり大きく息を吹き込む。

このとき、患者の口から自分の息が漏れないようにしっかりふさぐこと。患者の胸がふくらめば息が入っている。このとき、口の中や喉に異物が入っていると行えないので、必ず確認してから行うこと。

また、息を吹き込むとき、大きく抵抗を感じたら、うまく吹き込まれていない。口を離し、つまんでいた鼻も放す。患者の口から息が吐き出されているかを確認すること。確認は、胸の沈みと口から吐き出される息の音だ。

③患者の胸が元の位置に戻ったら、同じように再度息を吹き込む。2回目以降は5秒に1回のペースで吹き込んでいく。自分で呼吸ができるまで、もしくは医師が来るまで続ける。

そして、ときどき脈の有無を調べて、脈がないときは心肺蘇生法を始めなければならない。赤ちゃんの場合も基本は大人と同じだが、息を吹き込むとき、鼻と口を一緒に口でふさぐのがコツ。吹き込む量は、みぞおちがふくらまない程度。ペースは3秒に1回のペースで行うこと

心マッサージ
意識のない患者の頚動脈(アゴの横の下)や大腿動脈(太ももの付け根)を指で触れるか、胸に手を当て心臓の音を聞く。脈がない場合は、心臓を圧迫して行う心マッサージと人工呼吸を行わなければならない。これらを並行して行うことを心肺蘇生法という。

心マッサージで圧迫する位置は、みぞおちの上の胸骨の下から指2本分上。ここに手のひらを重ねて当て、体重をのせて押す。押す強さは、肋骨が4~5cm沈む程度だ。これを1分間に80~100回の速さで行う。

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