1.日本にいるバス
日本で釣れるバスの多くはラージマウス
バスあるいはブラックバスというのは、スズキ目サンフィッシュ科に属するバス類の総称だ。とくに中心となるのはノーザンラージマウスバスで、この魚は、もともとは北米大陸の東側、五大湖から南部にかけて生息していた。
19世紀後半以降、移殖などにより生息域を広げ、現在ではアメリカの各地でノーザンラージマウスバスを釣ることができる。

北米大陸にはこのほかにも、フロリダラージマウスバスやスモールマウスバス、ノーザンスポッテッドバス、アラパマスポッテッドバス、レッドアイバス、ショールバス、スワニーバスなどが生息している。
日本でも、バスフィッシングのメインターゲットになるのはノーザンラージマウスバスだ。環境への適応力の高さもあって、東北から九州まで生息域は幅広い。

奈良県の池原ダムや神奈川県の津久井湖にはフロリダラージマウスバスも移殖されている。ノーザンラージマウスバスよりも魚体が大きくなることから注目されている。その名が示すようにもともと温かい場所に生息していたため、水温が低下すると、それほど大きくは成長しない。
ルアーへの反応がよく、激しいファイトで全米のアングラーを熱くさせているスモールマウスバスも、日本の湖で釣ることができる。ただしラージマウスバスよりも冷水性が強<、透明な水を好むことから、福島県の桧原湖や長野県の野尻湖など、生息が確認されている湖は少ない。


2.ビッグバスと小バスの違い
食性の違い
バスはみな、とりやすく食いでのあるエサを好む。とはいえ、小バスは泳ぎながらエサをとることが多く、ビッグバスはあまり動かすにエサをとる。なぜか?ビッグバスは、エサが豊富で安全な場所をなわばりにしている。バスの存在に気づいて逃げるベイトフィッシュを追わなくても、またエサがすぐやってくることを知っているのだ

警戒心
バスは、大きくなるほど警戒心が強くなる。いかにも大物がいそうな絶好のストラクチャーを攻めたら、小バスばかりが釣れるというケースがある。このような場所はフィッシングプレッシャーが非常に高いため、ビッグバスは真っ先に逃げ出している。そこから少し離れたストラクチャーに着いているケースが多い

行動パターンの違い
大人のバスは、春になると産卵のために、水温の上がりやすいシャローへと移動する。より大きいバスから産卵をはじめ、しだいにサイズがダウンしていく。そして早く産卵を終えたビッグバスは、ベイトフィッシュを追って沖へと移動する。季節の変化に応じ、より条件のいいところにいち早く移動していくのがビッグバスなのだ

小バスは群れを作って移動する。魚影の濃い湖では岸からでもそれを見ることができる。成長するにしたがって群れは小さくなり、ビッグバスは単独でいることが多い。また、小バスから中バスは表層や底層のストラクチャーまわりでよく釣れるが、超ビッグバスは、力ケアガリやストラクチャーから少し離れてサスペンドしていることが多い


3.バスの生活パターン
同じルアーフィッシグの対象魚でも、ニジマスなどのトラウト類が広い範囲を回避してエサをとるのに対して、バスは待ち伏せ型のハンターといわれる。とはいえ、いつでも同じ場所にじっとしているわけではない。季節の変化に応じて居場所を変えるし、1日のうちでも周期的に移動する。

季節が変われば、エサの追い方も変化する。速く動<ルアーによく反応するときもあれば、ゆっくり動<ルアーにしか反応しないときもある。
これらを理解しないと、「狙って釣る」というゲームフィッシングの醍醐味は味わえない。ルアーの選択で頭を悩ます前に、まずはバスの行動パターンを考えてみよう。


プリスポーニング
(産卵前期)

冬から春へと季節が移り始めると、バスは、産卵を意識した行動をとる。
産卵が行われるのは、水温の上がりやすいアシ原やワンドのシャローなど。
水温が上昇するにつれて、シャローへ、ワンドの奥へと回避するようになる。
このころのバスの居場所は一定していないので、幅広く探る必要がある。
さらに水温が上昇すると、産卵場所の近くの岬付近で、ある一定期間、待機してから、産卵へと向かう。この待機場所をセカンダリーポイントといい、地形的に変化の少ない岬よりも、力ケアガリが急で、ゴロタ石などのある岬を好む傾向がある。


アフタースポーニング
(産卵後期)

バスは、オスが産卵床を作る。メスがそこに卵を産み付けたあと、オスが産卵床を守る。この間、オスはエサをとらない。
産卵を終えたバスはオスもメスも体力を消耗しつくしており、産卵場所の近くのストラクチャーにぴったり着いている。そこで食べやすいエサだけをつかまえ、体力の回復を待つ。この時期は、バスの鼻先にルアーをスローに通さなければ見向きもしない。
体力が回復してくると、ストラクチャーから離れてベイトフィッシュを追い始める。この時期のバスはハードベイトにもよく反応する。
さらにバスの体力が回復し、適水温のエリアが広がると行動範囲も広がり、ストラクチャーさえあれば、どこにでも着いている可能性がある

梅雨から夏
梅雨の晴れ間には釣り方を変える
梅雨時を迎えて水温が上昇すると、バスは、できるだけ水通しがよくてベイ卜フィッシュの多いところに集まる。
ウイードエリアや岬の先端、流れ込みなどがそうだ。バスの活性が高い雨や曇りの日なら、トップウォーターへの反応もいいのがこの季節。ただし、晴れた日の目差しは夏と変わりない。バスはシェードを求めてストラクチャーにタイトに着くので、攻め方を変える必要がある。
沖のブレイクラインには、大型のバスが多い。大型ほど産卵が終わるのも体力の回復も早<、ベイトフィッシュを追って沖へと移動しているためだ。

ストラクチャーにぴったり着く
真夏を迎えていよいよ水温が上昇。いくらウイードやアシ原があっても水通しが悪<溶存酸素量の少ないワンドなどにはバスはいなくなる。少しでも酸素量が多くて水温の低い深場へと移動してしまう。沖の深場以外にも、急深になった岬の先端の、流れの当たる側とか、流れ込み、先端が力ケアガリにかかっている桟橋、水深のある橋脚などにはバスが着いてる。ただし、日差しを避けるようにストラクチャーのシェード側にぴったりくっついているし、タナもしょっちゅう変わるので注意する。
シャローでも、メインレイクに面した場所で風や波が起こりやすいアシ原や、ウイードなら、シャローから一段深くなったような場所に生えている沖側のエッジが狙い目になる。


しだいに活性が上がる秋のバス
日差しの強さが重とそれほど変わらなくても、風や雨で表層がかき混ぜられると水中の酸素量が増え、バスの活性が上がる。深場を控えたシャローへも小回避する。ただしこのときの回避は単発的でポイントも限られる。
秋本番を迎えると、ベイトフィッシュがどんどんシャローにも入り込むため、条件のいいストラクチャーならどこでも釣れるようになる。

フォールターンオーバー
秋になり好釣が続いていると思ったら、ある日突然釣れなくなる。フォールターンオーパだ。「フォール」は「秋」の意味。気温が低下して湖の表層の水が急激に冷やされると、底層の水の温度より低くなり、これによって、表層の水と底層の水が混じりあってしまう現象のことだ。バスを釣るには最悪のコンディションだが、このターンオーバーは1週間程度でおさまる。

秋から冬へ
気温がかなり低下して人間が冬服へと衣替えをしても、すぐには水温は下がらないので、バスの活性はそれほど落ちていない。とはいえ、水が澄んで警戒心が強くなっているので、開けた場所では釣りにくくなる。ストラクチャーに着いたバスを、表層から底層までタナを変えて狙うのが正解だ。いよいよ水温が低下して厳しい状況になると、バスは、それまで着いていたストラクチャーやブレイクラインから離れ一段深い場所へ移動する


日当たりのいい午後がチャンス
バスが越冬するのは、できるだけ水温の変化が少なく、温かいところ。
いちばん多いのが、沖寄りの超深場。
近くにシャローがないので、その場所で越冬する。
流れの影響を受けにくい岬の風裏などで越冬している場合、すぐ近くに冬でもウイードの生えているようなシャローがあれば、風のない陽のよく当たる午後にはバスは深場からシャローまで出てエサをとる。
そのシャローに、バスが完全に身を隠すことのできるストラクチャーが入っているようなら、そのままそこで越冬するケースもある。



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