1.最近、スーパーや料理店、魚屋などに行くと、同じ魚でも、細かく分類されて表示されていることに気づいた人もいるのではないでしょうか。
たとえば「活魚」もあれは、「生鮮魚」「鮮魚」という言葉もあります。もっとも古くからある言葉は、鮮魚です。
あとの「活魚」と「生鮮魚」は、比較的新しく作られた言葉です。このうち、鮮魚というのは、イキのいい魚のことを指します。魚の種類にもよりますが、水揚げされて数日内の魚をさします。
すでに死んではいるものの、表皮にツヤがあり、エラは鮮やかな赤色をしているのが特徴です。死後硬直が起きていて、身がかたく、コリコリしています。刺身で食べられる段階であり、もちろん焼いても煮てもおいしいです。
これが日がたつごとに、表皮のツヤは消え、エラは黒ずんで、「鮮魚」とはいえなくなってきます。死後硬直の段階を過ぎ、身の軟化が進み、雑菌も繁殖しやすくなってくるのです。
そうなると、イキの悪くなった魚というしかありません。刺身にするのは無理で、焼き魚や煮魚にして、鮮度をごまかすことになります。
2.「活魚」は、「鮮魚」になる前の状態、つまり生きた魚のことをさします。
料理屋やデパートの生け簀で魚を生かしていることがありますが、それが「活魚」です。料理屋やデパートは客の注文を受けて、活魚をさばく。さばいたあとは、「鮮魚」になります。 ただ、活魚は新鮮ではあるものの、本当においしいかについては別問題です。
魚は、生け簀にいる間にストレスをためているうえ、エサも与えられていません。 生け簀の中で、やせてしまって、おいしくないという見方もあります。
「生鮮魚」は、鮮魚の中でも、とくにイキのいい魚のことです。
新鮮さをより強調するためにつくられた比較的新しい言葉で、寿司屋や高級料理店、デパートなどで、よく使われています。基本的には死後硬直が起こったばかりの鮮魚をいうが、なかには鮮魚とほぼ同じ意味で使われていることもあります。
だから、ある店で「生鮮魚」と表示された魚よりも、別の店で「鮮魚」と表示された魚のほうが、イキがよいということもあるので切り分けが難しいです。
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