アジ(鯵)


・地方名/アカアジ、ヒラアジ、ホンアジ、ドクロ、アジ、アヅ、トッパ、ヒヨッコ、ジンタなど
・分布/日本各地
・釣り場/ 防波提磯沖

初夏の頃になると、朝夕ばかりでなく、夜まで堤防上が釣り人でにぎわうほど人気のある釣魚が、アジです。条件にめぐまれれば、100尾以上も軽く釣れるのも、この釣りです。

アジの仲間は種類が多く、沿岸で釣りの対象になっているのはマアジです。シン夕と呼ばれる小型のアジが堤防ではよく釣れます。

またこの季節には、アジといっしょに小サバ、小メシナ、イワシ、からサッバといった魚も釣れるので、まず空ビクで帰るということはなく、ファミリーフィッシングとしては最高です。とくに、夏の涼みがてらの夜釣りは格別な味わいがあります。

1.特徴
アジは体色が銀白色、黄色、黒色が強いものと色がさまざまで、体形もズングリしたもの、細目のものといろいろある。
堤防近くのアジは全般に白く、潮流の強い沖のアジは黄色がかっている。

習性
弱い小魚特有の大群で行動をする。
関東では5~7月、高知では3~4月と地域差が出る。目がひじょうによく、釣りもこのあたりを重視する。

2.アジ釣りの種類と竿選び
大きさによってさまざまな所を海遊しているため、釣り方もいろいろある。防波提や内湾の浅場で釣る場合はアミコマセでのサビキ仕掛けやウキ仕掛け、飛ばしウキ仕掛けが主流である。

アミコマセをふってアジを寄せて釣る釣り法で小型のものが多いが数釣りができる。船釣りは釣り方によって仕掛けと釣り方が違い、比較的浅場では枝バリが15本も付いているサビキ釣りになる。約20cm前後の小型のアジが枝バリにすべて掛かってくるほど数釣りができる。

一匹目のアタリがあってもすぐに仕掛けを上げずに追い食いさせるのがコツ。深場ではアンドンビシを使用したビシ釣りが主流で25~40cmクラスの中・大型アジが釣れる。

釣り方は仕掛けが底に着底したらイトフケを取り、タナ下まで巻き上げ竿を上下にふってコマセをふり出し数秒持ってアタリがこなければ、少しずつ仕掛けを巻き同じ動作を繰り返すとよい。

擬餌
サビキ釣りとは、ハリに魚皮などを巻いた擬似バリを6~8本つけた多バリ仕掛けで釣るもので、数釣りには好適です。

サビキの仕掛けは市販されているもので十分ですが、自分で作るのもまた楽しいものです。ハリの大小や形、魚皮の選別からハリスの細さまで、自由に調整できるのが強みです。

ノベ竿で釣るウキ釣りは、もっともポピュラーな釣り方で、やわらかい竿で引きを楽しむのには最高でしょう。夜光ウキをつけたり、発光ライトをつけて夜釣りにも使います。

サビキ釣りは、多バリのためにハリを肌に刺したりと思わぬ事故がおこりやすいので、操作には十分注意しましょう。


アジの調理方法
一般にアジといえばタタキや塩焼きという料理法を思い出しますが、堤防で釣れるアジは大半がジンタという小型のものです。ジンタはから揚げがおいしい料理です。

尾ヒレの元から体側の中央にゼンゴと呼ぶ硬いウロコがあるので、調理の際は必ずとり去ってください。揚げたてのシャリッとした歯ざわりは酒の肴にも絶品です。
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