1.レッドデータブック
日本の絶滅の恐れのある野生動物・植物の生息状況をまとめました。ただしここに記載される元となるのはレッドリストと呼ばれる種のリストで、まずこれを作成し、それからの生息状況をまとめるという作業になるため、1994年に決められた新カテゴリーに基づく見直しのレッドリストはできている。レッドデータブックができあがっているのは1991年版の「無脊椎動物」や「両生類、爬虫類」「維管束植物以外」などがある。

ただし、レッドリストのカテゴリーは今にもすぐ絶滅しそうな種ばかりではない。
以下にそのカテゴリーを列記してみよう。

◎絶滅種=わが国ではすでに絶滅したと考えられる種
◎野生絶滅=飼育・栽培下でのみ存続している種
◎絶滅危惧I類=絶滅の危機に瀕している種
◎絶滅危惧IA類=ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種
◎絶滅危惧IB類=1A類ほどではないが近い将来における絶滅の危険性が高い種
◎絶滅危惧Ⅱ類=絶滅の危険が増大している種
◎準絶滅危愼=現時点では絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危愼」に移行する可能性のある種
◎情報不足=評価するだけの情報が不足している種
◎付属資料「絶滅の恐れのある地域個体群」=地域的に孤立しており、地域レベルでの絶滅の恐れが高い個体群

なお、汽水・淡水魚類についてのリストを別表にあげておいたが、見ればわかるとおり、IB類以下には釣りの対象となっている魚、漁業の対象となっている魚も含まれている。

イトウはIB類、メダカ、ムツゴロウ、エツはⅡ類、ミヤベイワナ、オショロコマ、ビワマス、アカメ、オヤニラミ、イサザ、シロウオは準絶滅危愼、地域個体群ではゴギ、キリクチといったイワナ類がそうだ。また、外来種である(在来説もあるにはあるが)タイワンキンギョも記載されている。

2.レッドデータリスト汽水・淡水魚類
絶滅(EX)
クニマス
ミナミトミヨ

絶滅危惧IA類(CR)
リュウキュウアユ
アリアケシラウオ
アリアケヒメシラウオ
ヒナモロコ
ウシモツゴ
ミヤコタナコ
イタセンパラ
ニッポンバラタナコ
ダーロ
スイケンゼニタナゴ
ムサシトミヨ
イバラトミヨ雄物型
タイワンキンギョ
ウラウチフエダイ
コマチハゼ
マイコハゼ
ミスジハゼ
クロトサカハゼ
ヒメトサカハゼ
タスキヒナハゼ
コンジキハゼ
アゴヒケハゼ
キセルハゼ
ドウクツミミズハゼ
カェルハゼ
アカボウズハゼ
ヨロイボウズハゼ
ハヤセボウズハゼ
トカゲハゼ

絶滅危惧IB類(EN)
イトウ
ウケクチウグイ
カワバタモロコ
アブラヒガイ
シナイモツコ
イチモンジタナゴ
ゼニタナゴ
スジシマドジョウ小型種
イシドジョウ
ホトケドジョウ
ナガレホトケドジョウ
ネコギギ
ニセシマイサキ
ヨコシマイサキ
シミズシマイサキ
ツバサハゼ
タメトモハゼ
タナゴモドキ
トサカハゼ
エソハゼ
シマエソハゼ
キバラヨシノボリ
アオバラヨシノボリ
オガサワラヨシノボリ
エドハゼ
クボハゼ
チクゼンハゼ
ルリボウズハゼ
タビラクチ

ランク
絶滅危惧Ⅱ類
スナヤツメ
エツ
セボシタビラ
カゼトゲタナゴ
スジシマドジョウ大型種
工ゾホトケドジョウ
ギバチ
アカザ
メダカ
ナガレフウライボラ
ヤエヤマノコギリハゼ
ジャノメハゼ
キララハゼ
シンジコハゼ
ミナミアシシロハゼ
ムツゴロウ
ヤマノカミ
ウツセミカジカ

準絶滅危惧(NT)
シベリアヤツメ
ミヤベイワナ
オショロコマ
ビワマス
タナゴ
アリアケギバチ
エゾトミヨ
オヤニラミ
アカメ
シロウオ
ミツバヤツメ
イシカリワカサギ
ヤマナカハヤ
イドミミズハゼ
ネムリミミズハゼ

絶滅のおそれのある
地域個体群(LP)
西中国地方のイワナ(ゴギ)
紀伊半島のイワナ(キリクチ)
無斑型が混在する関東地方のヤマメ個体群
無斑型(イワメ)が混在する西日本のアマゴ個体群
山陰地方のアカヒレタビラ
大阪府のアジメドジョウ
福島以南の陸封イトヨ類(ハリヨを含む)
沖縄島のタウナギ
関東地方のジュズカケハゼ
琉球列島のミミズハゼ
沖縄島のマサゴハゼ
東京湾奥部のトビハゼ
沖縄島のトビハゼ
東北地方のハナカジカ

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