1.魚料理の道具類
調理をするには、切れ味のよい刃物を使うに限ります。
刺し身を作るときに、ノコギリを引くように調理する場面を想像してください。身がくずれて、おいしい刺し身にはなりません。
小魚用の刃物にはアジ出刃、大・中型の魚には大・中の出刃刺し身用には柳刃包丁があれば万全です。
ウロコをとるには、大型魚にはウロコひきが簡単です。魚が跳ねているように姿美しく焼く姿焼きも、この際会得しておくとよいかもしれません。
包丁
出刃/1本だけなら間出刃(刃渡り18cm前後)がおすすめ。もう1本そろえられるなら、小出刃(12om前後)がよい。
柳刃/刺し身をおいしく、美しくつくるのには欠かせない。刃渡り20om前後が扱いやすい。
※出刃も柳刃も、使用後はよく洗って水気をしっかり取り、新聞紙などに包んでしまう。
ウロコ引き
ウロコ落としともいう。包丁を使うには身がやわらかすぎる魚、大きなウロコをもつ魚に向く。マダイのようなかたいウロコも簡単に取れる。
金串
焼き物を美しく仕上げるための必需品。抜きやすい丸串と、抜けにくくなっている平串がある。長さ40omぐらいのものが数本ほしい。
まな板
流し台の大きさにもよるが、大型サイズが便利。プラスチック製と木製のものがある。野菜用とは分けること。
焼き網
ロースターより大加減をよく見られる。串を打たずに焼きたい時にも
骨抜き
毛抜きが大きくなったようなもので、毛抜きより小骨を抜きやすい。
ボウルとバッド
大中小とそろえられればいいが、大は小を兼ねる。大きめのものを1つは用意したい。ステンレス製なら臭いもつかない。
ザル
竹製の盆ザルが使いやすい。
魚の水切りにはこれが一番。
野菜にはステンレス製の深いものを用意する。
鍋類
煮魚用の浅い鍋と深銅、行平(片手鍋)、フライパンは最低必要。ほかに、土鍋、中華鍋(天ぷら鍋も兼ねられる)、蒸し器(中華せいろでもよい)があると、料理の幅はぐんと広がる。
落としぶた
アルミホイルや小さい鍋のふたでも代用できるが、煮付けを美しく仕上げたいなら、ぜひ用意したい。
2.調理法7パターン
●刺し身
新鮮さの点から考えると、釣ったその日に食べたいと思うでしょうが、身がしまる翌日以降のほうがおいしくなるものです。
●焼く
背ビレなど、ヒレに塩を濃くなすりつけて(化粧塩という)焼く姿焼きは見た目に美しく、クロダイ、アジ、イサキ、イシモチなどに用います。踊り串を打ちます。
●煮る
底が浅く広いナベに、魚体が沈むくらいの調味料を入れ、落としぶたをして煮ます。ひっくり返さないでジックリ煮るのがコツです。
●揚げる
天ぷら以外に、片栗粉をまぶすから揚げもあります。天ぷらのコツは、小麦粉を冷水でといだコロモにねばり気が出ないように注意することです。
●干す
たくさん釣れたときは干物作りも楽しいものでアジやキス、イシモチがおいしくいただけます。
●ミソ漬け、粕漬け
1尾のまま、あるいは大型魚は切り身にして作ります。内臓をとってミソや粕に漬けます。
●南蛮漬け
から揚げにしても食べきれないときは、風味のある南蛮漬けにするとよいでしょう。
ハゼ、小ダイ、ウミタナゴなどが適しています。
2杯酢か3杯酢にから揚げを漬け、玉ねぎと魚を交互に重ねていきます。骨までやわらかくなったら食べ頃。保存がとくに効き、とてもおいしく食べられます。
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