食べる楽しみも釣り人の心得
せっかく釣った魚を傷めてしまったり腐らせたのでは、食べる楽しみがなくなってしまいます。
鮮度を落とさず食卓を飾ることも、釣り人として心得ておかなければなりません。料理の前に、保存法を紹介しましょう。
生きジメ
魚が生きているうちに、エラのつけ根、尾ヒレの近くに包丁を入れて血を抜きます。血抜きともいい、大型魚を釣ったときはぜひ実行しましょう。
釣った魚を自然死させると、血が肉に回り、生臭くなったり、傷みが増して鮮度落ちの進行を早めます。
腸を抜く
夏場の小アジ、サバ、キス、ハゼなどの小魚は傷みが早く、早い処理が理想的ですが、なにしろ数の釣れる魚なので手間がたいへんでしょう。一番よい方法は、腸を抜くことです。なれれば、いたって簡単な作業です。
氷ジメ
死にやすい小魚は、釣り上げたらすぐに、氷を入れたクーラーの中に入れます。魚の色ツヤを自宅まで保つために、クーラーに海水を少し入れるのがコツです。
神経締め
手順
①尾の少し頭よりのところを背骨が見えるまで切る。すると、背骨の上に丸く色が違うものがあり、それが神経
②神経にステンレスの針金(専用の道具もある)を通す。背骨に沿って、神経を破壊しながら頭まで突き刺す
③抜き差しを繰り返すと、バタバタと暴れるが、神経がなくなると静かになる。これで神経締め成功
釣った魚を網のピクやバケツに入れて、長時間放置するのはいけません。死ぬと変色して、傷みがぐっと早まります。
ビクに入れて水中に下げず、小バケツ(ためバケツという)にためて生きているうちにクーラーに移しましょう。
魚を1日で食べきれないほど釣った際に、以下のような保存をしています。
1)ウロコを引き、内臓、エラを取り、薄い塩水で洗った後、クッキングペーパーに来るんでジップロック袋に密閉し冷蔵または冷凍。
2)ムニエル用に3枚におろし、水分を切り、塩こしょうを振った後、ジップロック袋に密閉し、冷蔵または冷凍。
まず1)ですが、薄い塩水ではなく真水で洗いましょう。理由は、海水にいる魚には塩水耐性菌が付着しており、それらの菌は比較的真水に弱い特性を持っているからです。2)も同様ですが、真水で洗ってから塩コショウすれば、保存特性は向上します。
内臓はできるだけ取り除いた方が良いです。腐敗の原因は菌や寄生虫ですが、内臓にそのほとんどがいると考えて間違いありません。
店頭の魚はその日に消費される事を前提としており、鱗や内臓が残っている魚のほとんどは加熱用の魚のはずです。魚にいる菌は加熱に弱いですからね。
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