1.イシモチ(石持)

イシモチの特徴に合わせた釣り方や調理方法
地方で違う魚名の呼び方
ニベ(富山、和歌山、長崎)
イシモチ(関東、三重、福島)
コイチ(広島)
グチ(九州、四国、関西)
シログチ、ニベ(学名)インセナ

釣りをしていると「釣れますか?」とよく聞かれますか、「ダメですネェー」と答えても、ビクの中で、イシモチがグーグーッと異様な音を盛んにたてていては、ウソもつけません。

イシモチは浮き袋を使って鳴く魚なのです。また鳴き声がグチをこぼしているようにも聞こえるので、グチとも呼ばれます。

同類にニベというイシモチそっくりな仲間がいて混同されますが、実際に投げ釣りで釣れるほうはこのグチが多いのです。こくとイシモチは水深が深い所にいるので、投げ釣りでは釣りにくいのです。

特徴
こくとイシモチは、尾ヒレの形と色で区別する。イシモチのほうが体高があり、銀白色。
こくはイシモチにくらべておいしい魚。イシモチは主にかまぼこの材料になる。


習性
夜行性の魚で、夏から初秋にかけては夜釣りがおもしろく、人気がある。生息地は砂泥地で、海が荒れ、潮が濁ったときなどは、かなり岸近くまで寄る習性があり、このときこそ釣りのチャンス。

用具選び
イシモチ釣りは、投げ釣りが主役です。遠投も必要なので、竿は吟味してそろえましょう。

竿調子については、外洋や内湾に面した所ではオモリ負荷を考えて使い分けます。
胴がしっかりした竿で、穂先は少しやわらかいほうが釣りやすいでしょう。
シロギス釣りに使う投げ竿を兼用するのが普通です。遠投用の竿を用意すれば無難でしょう。

リールは中、大型クラスが必要です。飛距離が出る専用のリールを使えば万全です。
リールに巻く道糸は、外海に面した荒い海で釣る場合や、ポイントの影響で遠投が必要なときは、テーパーラインを使います。中、近距離用には5~6号の道糸か、それ以下の細さでまに合うときは、先端に力糸を結びます。

2.釣り方
釣り方はシンプルで、仕掛けは一般的な投げ釣り仕掛けで、仕掛けをボトムまで落とし、オモリが着底するかしないかのスレスレでキープ。ラインをゆるめてしまうとアタリが分からなくなるので、軽く張った状態がベスト。誘いは入れなくてもOK。水深が変化していくので、その度にタナを調節させます。あとは待つのみです。

一般的に投げ釣り仕掛けで使われているような「流線バリ」だと細すぎてスッポ抜けることもある。

実は、イシモチの口はかなり大きくて、流線やキスの針だとしっかり掛からないことが多いです。

餌の付け方も、シロギス釣りよりシンプル。
いわゆるチョンがけというやり方です。


好むエサはなに
イシモチ釣りのエサは、岩イソメ、青イソメ、ゴカイ、袋イソメという環形動物のイソメ類が一般に使われています。いずれもハリにたっぷりとつけるのがセオリーとされ、小さくこまかいエサは不向きです。

たっぷりといっても長くたれ下げるのではなく、太くします。ハリ先から3~4mの長さで切って、それを2片つけてもよいでしょう。

夜は、ウロコが光る魚(サンマ、サバ、アジなど)もエサとして使われます。目につきやすく、夜釣りでためすとおもしろいでしょう。

サンマは三枚におろして、タンザク切りにしてハリにつけます。光りものとして寿司ダネになっているサバ、アジも同様にエサとして使えます。
イソメ類はオールシーズン使えますが、魚エサは初冬以降が強いエサとされるようです。



イシモチの調理方法
浅草橋の船頭直伝のイシモチのアライが美味だ
ったので、紹介しましょう。三枚におろして、ソギ身(うすく、フグ刺し状)に切り、あらかじめ用意しておいた氷水の中に入れて身をキュッとしめ、ワサビじょう油で食べます。

一般には、塩焼きか煮魚にするとよいでしょう。
イシモチはたんぱくな味なので、から揚げ、フライなどの油を使った料理が適しています。


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