海底が砂底の場所は遠浅の所が大半で、岸から釣る場合、ある程度の水深がある所まで仕掛けを投げなければ魚のいる場所に届かない。このため、投げ釣りが中心となる。対象魚も砂底にいるヒラメやカレイ、キス、コチのほか、イシモチ、アイナメ、スズキなどである。
砂浜のターゲット
暗闇の中の出会いにかける
サーブではマヅメ~夜間のシーバスが有名だ。シーバスたちは夕マヅメから波打ち際で回遊を始め、それを求めるシーバスフリークたちは真っ暗闇の中、黙々とキャストを続ける。他のターゲットに比べて決して確率が高いとは言えないが、やはり特別な存在のターゲットである。身近な釣り場で大物とのファイトができる可能性が高いというわけだ。
サーブの場合、広い砂浜でただ粘っていても釣れないことはないのだが、過去に実績のある場所を選ぶと確率は高い。広い砂浜なだけにわずかな地形の変化した場所にベイトフィッシュが集まりやすく、シーバスたちの捕食ポイントか絞られているのだ。
ヒラメや回遊魚も狙える
シーバス以外のサーブでのターゲットというとヒラメや夏場の回遊魚がいる。ヒラメは一般的に早朝に実績があり、ベイトフィッシュのイワシなどが接岸してピシャピシャしているようなときは絶好のチャンスだ。イワシを追ってヒラメも接岸していることが多く、ポイント探しの目安になる。
また、夏場の回遊魚狙いもサーブで手軽にでき、ワカシ、ソーダガツオ、サバのように、オフショア(船からの)フィッシングのような雰囲気を楽しめるターゲットもいる。目の前に現れたナブラを狙って釣るので人気が高く、夏のソルトルアーの代名詞にもなってきている。
港や防波堤が海のどのような場所に位置しているかで釣れる対象魚もちがってくる。基本的には前の磯や砂浜にいる魚の大半が釣れるが、潮通しのいい外海に面した場所であるほど、磯と同じような魚が釣れ、内海の潮が動かない場所になるほど、砂浜から、次に述べる河口の魚と同じようなものが釣れる。いずれにしてもこの釣りは人々が簡単に釣り場に行くことができるため、非常に手軽に楽しむことができる。
湾奥のターゲット
都会のシーバスは意外と手軽
湾奥ではやはり夜のシーバス狙いに人気が集中する。複雑な形状をした場所が多いためにポイントは各所に存在する。排水口の周辺や潮流に変化のある場所、明かりの下や船の影なども絶好のポイントだ。ベイトフィッシュが集まる場所を考え、自分だけのポイントを見つけ出す楽しみがあるのも魅力のひとつ。
車で移動できる場所が多く、一晩に何カ所もという手軽さがあり、仕事帰りでも手軽に釣行できる。毎日欠かさずに出かけられれば思い出に残るような釣りも夢ではなくなるはずだ。
また、すべての釣り場に言えることだが、ヒットさせるにはルアーをキャストしなければならない。すなわち実践経験が上達の秘訣である事をお忘れなく。
砂地の投げ込み釣りとは
砂浜や防波堤からポイントにエサを投げ込む(
キャスティング)釣法。対象となる魚はイシモチ、カンイ、シロギス、クロダイなど。ときには同じ仕掛けでヒラメなどの高級魚がうれしい外道(狙った以外の魚)として釣れる。
釣り方は『探り釣り』と『置き仕掛け釣り』の2つ。探り釣りはポイントがまったくの砂地で、岩礁などの障害物がまったくない釣り場で行う。特徴はキャスティング後、オモリが底を擦るように引くことだ。食いがいい日は少し早めに引き、食いが悪いときはじっくりと引くようにする。
置き仕掛け釣りはヨブ(波でできた底のくぼみ)などのポイントにエサをキープし、アタリを待つ。ゴロタ石など、沈み根が多い場所で行う。
探り釣りが攻めの釣りとすると置き仕掛け釣りは待ちの釣りといえるだろう。
岩場の投げ込み釣りとは
磯や防波堤の岩礁底(根底)にエサを投げ込み、底の方に棲む魚を狙う釣法。
対象となるのは磯の底物の代名詞ともいえるイシダイ、イシガキダイをはじめとしたアイナメなどの根魚。
岩場の投げ込み釣りには『探り釣り』と『置き仕掛け釣り』があるが、根がかりが多いので置き仕掛け釣りのほうが一般的。
探り釣りは根がかりを意識しながら、オモリを底から離す気持ちでサオをシャクリ、岸の方にポイントを移動させるが、根がかりにさえ気を遣えば慌てる必要はなくのんびりと魚を誘うような気持ちでOK。
置きザオ釣りはポイントにエサを投げ入れ、アタリを待つ釣法だが、イシダイなどの大物の場合はサオ掛けにサオを固定し、急なアタリでサオが海中に引き込まれないようにする。
仕掛けは、根がかりしてもオモリ部分だけが切り離れる捨てオモリ式を使う。
岸周辺に生息もしくは回遊してくる上層から中層の魚が対象となる。ほとんどの場合、磯や防波堤の足元に寄せ、エサを使って攻める。
海のウキ釣りではリールを使った移動式ウキを使うが、防波堤などではリールを使わない固定ウキの方が手返し(繰り返し攻めること)がよい場合もある。
代表的な魚は比較的岸に寄りやすいウミタナゴや小型のメジナ、タカベ、サヨリなどだ。シマアジなどの回遊魚が岸近くにいる場合はそれらも狙える。
ウキは釣る場所や海上でよく見えるものかどうかを考えて選ぶ。繊細なアタリは棒ウキの方が取りやすいが、波の高いポイントや風の強い日は玉ウキの方が安定感がある。
ウキの種類はとても多いので選ぶのに苦労するが、まずは見やすい玉ウキと棒ウキをそろえておけばいいだろう。
カゴ釣りとは
沖目(岸からの寄せエサが届かないところ)にいる魚をカゴにつめた寄せエサで攻めるというもの。
対象となる魚はウキ釣りとほとんど同じだが、大物が狙えるので、仕掛けは潮の流れを受けにくい範囲で太く作る。
カゴの中に詰める寄せエサは市販の寄せエサにオキアミを加えたものなど。あまりきっちりつめると投げ入れたあとに溶け出さないことも。また、柔らかすぎるとキャスティングのときに飛び出たりする。
潮の流れが速い場合は寄せエサが散りやすいので目の荒いカゴを使い、ハリスも短くする。流れが遅い場合はカゴの目を小さくし、ハリスの長さも標準でOK。
ウキはカゴ釣り用の発泡ウキか中通しの円錐、玉ウキを使うのが基本だが、仕掛けのバランスを壊さなければ何を使ってもよい。
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