1.スズキ(鱸)
・地方名/セイゴ(幼魚)、フッコ、ハネ(若魚)、シーバス、マダカ、ハクラ、マタカ(以上スズキ)、こう、モス、シーバス(以上ヒラスズキ)
・分布/北海道以南(スズキ)、本川中部以南(ヒラスズキ)
・釣り場/防波堤河口域、砂浜、磯、沖など(以上スズキ)、磯、外洋に面する防波堤(以上ヒラスズキ)
1年魚(当才)をセイコ、2~3年魚をフッコ。4年魚でスズキと名が変わる出世魚です。15cm以下のときは、ソバとも呼ばれ、セイゴで体長は20cmくらい、フッコで60cmです。70cmを超えるとスズキに昇格します。
勇猛果敢という言葉がぴったりのファイターで、とくにフッコからスズキに育つ頃は小魚などの獲物に飛びつきます。その習性をフルに活用したルアー釣りが盛んです。
セイコからフッコ級は、夏場から秋にかけて河口でのエサ釣りも楽しめて、ほぼ1年中釣れます。
寒い時期のスズキ釣りはスリル満点、また夜釣りが多いです。
特徴
スズキは成長によって呼び名が変わる出世魚の代表的なもので関東ではコッパ(10cm前後)→セイゴ(25cmぐらい)→フッコ(50cmくらい)→スズキ(60cm以上)と呼び関西ではセイゴ→ハネ→スズキになる。
体長は長く側扁しており、口が大きく下アゴが上アゴより多少突出している。体色は生息地によって若干異なるが背部が暗褐色で全体が銀灰色をしている。背ビレ、エラはカミ、ノリするどのように鋭くとても危険なので注意したい。体長は最大で1m以上にもなる。
近縁種に側線から背部にかけて無数の黒点があるホシスズキ(タイリクスズキ)がいるが釣り人は区別せずスズキと呼んでいる。ヒラスズキは体高が高く、スズキに比べて魚体が平たく、うろこ下アゴの腹面に1列に小さな鱗があるのが特徴。
体色もスズキほど灰色ではなく銀白色をしている。幼魚は汽水域まで入ることがあるが成魚は外洋の塩分濃度の濃い磯場に生息している。特にサラシを好み、体長は最大で1mにもなる。ルアーフィッンャーマンの羨望のターゲットになっている。
習性
濁り潮、風波、曇天、降雨時、海中がうす暗いときがスズキ釣りにベスト。こういうときは日中でも釣れるが、どうしても朝夕のマヅメ、あるいは夜釣りがある。この条件を好む習性にある。
釣り方
スズキの釣り方はぶっ込み釣り、ウキ釣り、フカセ釣り(シャクリ釣り)、ルアーなどになり、ヒラスズキはルアーになる。
その中でも代表的なフカセ釣りとルアーを紹介する。フカセ釣りは鋳込み天ビン、スズキバリを使用し生きエビエサで釣る。エビの頭部の黒くなっている所にハリが刺さらないようにハリ先を口から刺してケンヘ抜く。エビを弱らせないように静かに仕掛けを降ろし、船頭さんの指示ダナにくるようにする。
活性が悪い時は竿を静かにシャクって誘うとよい。アタリはコツンといった感じの小さなものなので竿先に集中したい。ルアーは生息地、季節によって異なってくるが、稚魚が遡上する季節の河口域などではその稚魚のカラーに似たルアーを選べばよい。天候などによってヒットルアーはまちまちなので何種類ももっていきたい。
また晴れている日中は底近くにいるのでメタルジグを使用する。ヒラスズキの場合は常にルアーがサランの中を泳ぐようにする。リトリーブはスローでよい。ルアーはフローティングミノー、シンキングミノーなどを使用する。
2.シーバスルアー釣り
ヨーロッパ(一説にはアメリカ)のある湖で、昼食中に誤ってスプーンを湖の中に落としたところ、そのスプーンに大きなトラウト(ます)が飛びついたのを見て、スプーンの形の金属にハリをつけて魚を釣るようになったのがルアー釣りの元祖といわれています。
シーバス(スズキ)フィッシングの魅力は、いたって簡単に大型魚と対面できる、いわば、いつでもどこでも釣れる自由さがあるからではないでしょうか。
また、浮かせたり(フローティング)、沈めたり(シンキング)の役目をするルアーもあれば、バイブレーションもあります。重さ、形、カラーも豊富です。レッドヘッド、ブルー、オレンジ、シルバーなどのカラーに、形もアユ、イワシなどと集めるだけでも楽しくなります。
道具選び
●ロッド
ロッドは、堤防の高さによって長さをそろえるのが定石です。ロッド・ティップ(竿先)が、水面から1mぐらいの高さまでリーリングできるロッドの長さが必要になるからです。前後が標準でしょう(シーバス用ロッド)。
●リール
ロッドとのバランスを考えて用意しますが、スプールが小さいほどライントラブルが多くなりますから、大きいスプールを選びます(リア、ドラグ式)。
●ルアー
国産、輸入品ともに数多くのルアーがあふれています。堤防釣りでもっともポピュラーなルアーは、カウントダウンタイプのミノーやバイブレーションプラグです。
なかでも、ラパラCDのようにシーバスファン必携のルアーもあります。おおいに迷ってじっくり研究してください。
スズキ調理方法
まずは臭みを避けるために、生きジメをしてください。血を十分に抜くのがおいしく食べるコツです。
大型はアライや刺し身にしたり、切り身にして塩焼きやから揚げなど、どのように料理しても味は抜群です。シメるときはスズキのエラに気をつけましょう。水質によって石油臭さがあるときは、ニンニク、玉ねぎで下味をつけると、少しは臭みを消すことができます。
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