ウミタナゴの画像
1.ウミタナゴ
・地方名/タナゴ、アカタナゴ、コモチダイ、セマヅダイ、マタナゴ、キンネなど
・分布/日本各地
・釣り場/防波堤、磯

釣りものが少ない冬場によく釣れるのがウミタナゴです。魚にはめずらしい卵胎生魚で、3cmから6cmの小さい稚魚が、10尾から30尾ぐらい生まれます。

水深が1mから10mくらいの、浅場の岩礁の間や割れ目、テトラポットのまわり、捨て石の近くに好んで群泳しています。とくに海藻につく小さな虫やエビを好むので、海藻が繁茂している場所をさがすのが先決でしょう。

体高のわりに少し肉がうすい感じの美しい魚で、うまくポイントを当てれば数釣りの期待も十分な、入門魚です。

特徴
沿岸の岩礁域、藻場、防波堤周辺に生息しているウミタナゴは生息している場所によって体色が異なる。赤みの強いものをアカタナゴ、青っぽいものをマタナゴという。

大形のものはマダイの幼魚と見間違うほどよく似ている。また体形がウミタナゴより細く、吻部に褐色斜線がないオキタナゴ、体色が銀色がかった暗緑色で腹ビレが無色なアオタナゴがいる。

ウミタナゴ科の最大の特徴は魚でもめずらしい体内で卵をふ化した、仔魚を産む卵胎生魚で4~6月に10~20尾を産む。体長は10~15cm前後のものが多いが、東北地方では25cm以上の大物もいる。身が柔らかいので揚げものや軽く焼いてから煮つけにすると身くずれをしない。

習性
警戒心が強いので粗暴な行動は避け、静かにねらうこと。明るさ(快晴の太陽光線)も嫌うようで、少し波立つときや曇天のときは、浅場へも安心して回遊する。

2.釣り方
イワシや小アジのサビキ仕掛けにもよく掛かってくるが基本的にはウキ釣りになる。冷凍アミを解凍し海水と混ぜて薄くしたコマセ(寄せエサ)を足下にまいて群れを寄せて釣る。この時にあまりコマセをまき過ぎると後で、食いが悪くなるので注意が必要。数釣りをするためには手返しの早さが重要になる。

ウミタナゴは口が小さいので袖バリかウミタナゴ専用バリを使用する。付けエサはアミ、オキアミや青イソメ、ゴカイなどを約1cmほどに小さく切ったものを使用するとよい。防波堤磯でも海藻のある所が一番よく釣れるポイントである。


竿のかしこい選び方
海釣りには少ないウキ釣りが主役で、ポイントがノベ竿でとどかない場合は、磯用のリール竿か短いリール竿も使います。

ほとんどが、5mぐらいのノベ竿にウキをセットしたもので間に合うでしょう。
一日中竿を振るので、峰い先調子の竿を用意しましょう。渓流用の竿を兼用すると理想的です。

ウミタナゴがハリに掛かったら、群れからその魚をすばやくはなすために、先調子の竿を選ぶのです。

ノベ竿は、操作が手早くできて、寄っているウミタナゴを散らしてしまうことが少なく、効率的です。リールを使う場合は、どうしても取り込みや、同じポイントにエサを落とすのがむずかしく、ときにはタナゴに警戒心を与えてしまうので、不利といえます。


ウミタナゴ調理方法
扁平な魚で肉の厚さは少ないですが、ひとくちでいうなら軽いたんぱくな味です。それを補うために、少々調理はめんどうですが、油で揚げて南蛮漬けにするとおいしく食べられるでしょう。きつね色に軽く焼いて甘辛く煮つけるか、塩焼きでもよいでしょう。
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